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桂プラズマクリーン歌丸

この間テレビで「パソコンのウイルス対策」みたいな番組をやっていた。ゲストのタレントを迎えて一緒にウイルスについて学ぶのだけど、疑い深いがウイルスにかかってしまう架空の人物の名前が、「深 読太郎」だった。いや「深読 太郎」でいいだろう。なぜそこで区切ってしまったのか。もし深津絵里が深 津絵里だったらドラマに集中できないだろう。

パソコンのウイルスには過去に2度かかったことがある。1度目は僕のデスクトップの画像がネット上に公開されてしまうというもので、よく掲示板に僕のお気に入り画像が勝手にアップされてしまっていた。僕は当時ACミランのフォワード、シェフチェンコの画像をデスクトップに設定していた。最初よく見る掲示板にわざわざ自分のIPアドレスを書いてまでシェフチェンコの画像を公開してる人がいると思っていたので、その画像が貼られるたびに「ウクライナの矢」とレスしていたのだけど、そんな奇抜な趣味の人はいなかった。色々調べてみると、どうやら僕は「山田オルタナティブ」というウイルスに感染していたようだった。ふざけるな。そんな面雀の優秀回答みたいな名前のウイルスに感染していたとは。自分のパソコンが脅威にさらされていたことよりも、そのウイルスが山田オルタナティブという間抜けな名前だったことに腹が立った。どういう意味なんだ。ミドルネームなのか。オルタナティブはミドルネームなのか。ふざけるな。なんかよく知らないけどウイルスには「Blaster」とかかっこいい名前のやつもあるだろう。なんでよりによって山田オルタナティブなんだ。でも山田オルタナティブ隆夫はちょっとかっこいいと思った。

2回目はPC内のアイコンが勝手に魚介類に変わってしまう、通称イカタコウイルスというものに感染した。これは家族のアカウント全てに影響し、母の「年賀状 デザイン案」というフォルダのアイコンもイカになった時は本当に申し訳なかった。またふざけたウイルスにかかったなと思っていたが、その威力は強く、後にパソコン自体が使えなくなってしまった。仕方ないのでFMVのサポートセンターに電話し、オペレーターのお姉さんに「パソコンのアイコンがイカになってしまうんですけど・・・」と言ったら、全く動揺せずに「おそらく流行のウイルスですね」と言われた。イカに動揺せずに自分の仕事をする女性。僕の理想の女性像はこの時にほぼ固まった。

僕は何かと不器用なので、こういう機械の故障やトラブルに対処ができない。高校生の時に通ってた予備校で、古文の教科書の本文をコピーしようとしたら、突然コピー機が止まってしまった。呆然と立ち尽くしていたら、指導員の腕章をつけた中年男性が声をかけてくれた。状況を説明すると、「ああ、よくあるのよ」とその指導員が機械をいじり始めた。しばらくして「あい、いいよ」と直してくれたコピー機では、一面真っ黒の用紙しか印刷できなかった。唯一菅原道真の左遷を示す一文だけがきれいに写っていた。慌てた指導員は「ちょいと待ち!」と叫びながら用務員室の方向に走っていった。今思えばあいつもある意味ウイルスだったな。あのおっさんもノートンで弾いておけばよかった。

そんなことを思いながら番組を見ていたら、山口もえが「でも読太郎さんは」と言っていた。もう読太郎でいい気がしてきた。