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日記8月21日

久しぶりにバスケ部時代の友人と会った。彼はボールを扱う技術はからっきしだけどディフェンス時のスライドという動きがめちゃくちゃ速くて、相手チームのエースを抑えるためにピンポイントで起用される「淳平シフト」という戦術が存在した。

淳平は当時の体格の1.5倍くらいになっていて、大体ここまでの情報で予想できる通りの野生児顔なので、待ち合わせたファミレスでそれっぽい人物を見かけたけど恐ろしすぎて店員に「いませんねえ」と言ってしまった。あれから更に体を鍛えているらしく、胸筋と会話ができるとか気持ち悪いことを言うので、淳平が力を入れてる状態で胸を触ったら4ヶ国語くらいしゃべってた。淳平は今ソーシャルワーカーをやっていて、僕の現状をいろいろ心配してくれた。とりあえず農作業をやって収入を得ているという話はする側と聞く側の容姿が完全に逆だった。

部活時代の話もたくさんできた。淳平シフトについては本人の誇りだったらしく、顧問の「あいつ(相手エース)にベッタリくっついてろ」という指示に毎回ゾクゾクしていたらしい。実際淳平の敏捷性は凄まじく、体育の反復横跳びの時間には最強のメトロノームみたいな速度でラインを往復し、それきっかけで軽く女子にもてはやされていた。それ以来反復横跳びでモテてる奴を見たことがない。

僕は今サッカーに夢中なので、淳平をディフェンダーとしてスカウトしたら、手でさえボールを扱えないのに足だと遊ばれてしまうと言っていた。淳平のボール捌きは壊滅的で、抜群の守備から奪ったボールをバックボードの裏に放つ姿は不器用の化身のようだった。淳平は当時自分のオフェンス能力の低さに悩んでいて、ドリブルの時に顔を上げるという課題をクリアするために、授業中ノートをノールックで板書するというメニューに取り組み、結果「板垣死すとも自由は死せず」の汚い板書が発言当時の臨場感が出てる記述になっていた。この件を振り返っての本人のコメントは「ペンとボールは違う」だった。

2時間くらい話して解散した。「今度はバスケをやろう」という誘いに対しての「筋肉痛がなければ」という返答が完全に筋トレマニアだった。